エコキュートの国内出荷台数が、2021年度で42万7,000台を記録し、 近年エコキュートは毎年40万台〜多い年で50万台も出荷されています。
2020年には国内で累計700万台に達し、給湯器の選択肢にエコキュートが入らないことはないと言って良いぐらい選ばれ、日本中の人々の生活に根ざしています。
エコキュート設置時にはデメリットがあります。しかしながら、そのデメリットがあるにも関わらず多くの人に選ばれているのはなぜなのでしょうか。
目次
1. エコキュートが爆発的に売れているものの、メリットだけではない
2. デメリット
2-1. お湯切れについて
2-2. 設置スペースについて
2-3. 水圧について
2-4. 設置費用について
3. エコキュートのメリット
3-1. エコキュート は光熱費が安くなる
3-2. 燃焼を伴わないので安全
3-3. CO2の排出量が少なくてエコ
3-4. 災害時に水を確保できる
4. まとめ:エコキュートが選ばれる理由
1. エコキュートが爆発的に売れているものの、メリットだけではない
冒頭でお伝えした通り、エコキュートは新築にしろ増設にしろ、とにかく多くのお客様に選ばれています。
ここまで多くのお客様に選ばれているのですから、設置することを選択肢に入れたものの設置を見送ったお客様もそれなりにいるはずです。
では、エコキュートの設置を見送ったお客様はどのような部分に引っ掛かりを感じて見送ったのでしょうか。
見送ったお客様全員にインタビューをする訳にもいきませんので、広くエコキュートのデメリットだと言われている部分を、まずはじめにお伝えします。
2. デメリット
エコキュートのデメリットとしては、
お湯切れの心配がある
設置スペースが必要
給湯の水圧が低い
設置の初期費用が比較的高い
2-1.お湯切れについて
1のお湯切れというのは、エコキュートで加熱されタンクに溜まったお湯を使い切ってしまい、水しか出なくなる現象です。お湯切れはエコキュートとは切っても切り離せない問題です。
このお湯切れを予防するための方法は二つあります。 ・第一の方法は、家族構成に合ったタンク容量を選ぶことです。 ・第二に、来客などの予定がある場合は昼間に沸かし貯めをしておく。
などの工夫によってデメリットにはならない問題でもあります。
とは言っても、家族構成に見合ったタンク容量なんてわかる訳がないじゃないかと思われる方も多いと思います。
そこは我々プロの経験がものをいう時です。数々のお客様宅へのエコキュート設置した経験値を踏まえて、エコキュート設置希望のお客様に適切なアドバイスをご提供します。
第二番目の沸かし貯め問題に関しましては、生活の中でエコキュートを使用する「慣れ」の部分もあると思います。
最初は億劫に感じることもあるかも知れませんが、だんだんと自然にうまく使いこなせるようになってくる(きた)とのお声をいただいております。
また、三菱エコキュートはご家族の給湯の使い方を学習する機能が付いています。
この機能は、お湯切れと沸かし貯めを強力にサポートしてくれる機能ですので、よっぽど急激かつ大量にお湯を使わない限りは、お湯切れは回避してくれます。
2-2.設置スペースについて
2の設置スペースについては、 エコキュートを使うためには、ヒートポンプユニット(エアコンの室外機の様な形のもの)とタンクを設置するスペースが必要になります。
マンションでも設置は不可能ではありませんが、戸建てよりも複雑な各種工事が必要であったり、ベランダの対荷重問題もあります。
このため、エコキュートは戸建家屋に設置するのが一般的です。
また、室外機の作動は主に深夜帯になりますので、寝室から離れた場所に設置するのが理想です。
マンションなどの集合住宅の場合、この騒音問題を緩和し辛いということもあります。
実は、エコキュートのデメリットと言われている部分では、このスペース問題が最もデメリットらしいデメリットだと思います。工夫や慣れではどうにもならない部分だからです。
しかしながら、エコキュートのラインナップでは「薄型タイプ」や、本体と室外機の「一体型タイプ」、「スリムタイプ」などご用意しております。
弊社にご相談いただければお客様にとって適切なタイプの提案をさせていただきます。
2-3.水圧について
3の水圧については、 エコキュートは水道の圧力そのままで使用するタイプのガス給湯器と比べて水圧が低くなります。
昔では、例えばシャワーと台所の両方でお湯を使った場合、水圧が低くなりすぎてシャワーからお湯が出にくくなったりしていた時代のエコキュートもありました。
しかし近年ではエコキュートの水圧は高くなっており、さらに高圧タイプのエコキュートもあります。
どうしても高圧のシャワーじゃないとダメだという人は、シャワーヘッドを交換するなどの工夫もプラスして必要ですが、昔ほど気になるものでもなくなってきています。
2-4.設置費用について
4の設置費用については、 ガス給湯器に比べてエコキュートはどうしても「初期費用は」高くなります。
このエコキュートと他のガス給湯器の初期費用の差は、大まかに言いますと、10年〜長くても15年で初期費用の差が埋まるぐらいの範囲になります。(エコキュートの使用の仕方や電気の契約内容にもよります)
次項に、エコキュートのランニングコストはどのぐらい安くなるのか。
そして他の給湯器とどのぐらいの差なのか、一般的な例をご紹介していますので参考にしてください。
いずれにしても、弊社としましてはご予算の負担が大きくならないように誠心誠意対応させていただいております。
3. エコキュートのメリット
上記のようなデメリットがある反面、エコキュートが選ばれる大きな理由になるメリットもあります。
これまで国内で主力だったガス給湯器と比べてエコキュートのメリットというのは、
光熱費が安くなる(主に給湯において)
給湯時に燃焼を伴わないので安全
CO2排出量が少なくてエコ
災害時に水を確保できる(飲用ではない)
というものがあります。
3-1.エコキュートは光熱費が安くなる
エコキュートの設置をお考えのお客様は、「エコキュートは光熱費が安い」ということはご存知かと思います。
では実際、どのぐらいの差があるのか。そして他の給湯器と比べてお得なのかどうか、気になっている部分ではあると思います。
上のグラフ通りなのですが、ガス給湯器等に比べてエコキュートはなんと38%もの省エネになります。
次に金額を交えて、より実際に近いシミュレーションを見てみましょう。
あくまでも「給湯」にかかる年間のコストではあるものの、従来型ではなく高効率なガス給湯器と比べてもエコキュートは70%も安くなる可能性があります。
では、初期にかかる設置費用を含めて考えるとどうなるでしょう。 上記グラフの数字で計算をすると下表のようになります。
見出し(上) | エコキュート | ガス給湯器 (高効率都市ガス) | ガス給湯器 (高効率LPガス) | ガス給湯器 (従来型都市ガス) | ガス給湯器 (従来型LPガス) |
購入時 | 50万円 | 30万円 | 10万円(※) | 10万円(※) | 10万円(※) |
10年間の光熱費 | 30万円 | 58万円 | 115万円 | 70万円 | 137万円 |
15年間の光熱費 | 45万円 | 87万円 | 173万円 | 105万円 | 205万円 |
合計 | 10年:80万円 15年:95万円 | 10年:88万円 15年:117万円 | 10年:125万円 15年:183万円 | 10年:80万円 15年:115万円 | 10年:147万円 15年:215万円 |
※↑同種製品でも金額差が大きいので、概ね中間値の製品価格
ということで、確かに初期費用のかかるエコキュートですが、長い目で見ますとむしろ安くなる。というのが一般的な試算なわけです。
もちろん、エコキュートの使い方や電気の契約内容にもよりけりという面はありますが、効率の悪いパターンも効率の良いパターンもひっくるめて、一般的には安くなりますよ。ということが分かっています。
3-2.燃焼を伴わないので安全
エコキュートはヒートポンプ式なので本体内部でも燃焼は行いません。正確に言いますと、ガスは使っていますが不燃性ガスです。
分かりやすく言いますと、 物凄く強力なエアコン(暖房) という感じです。
水をお湯になるまで加熱する仕組みがエアコンのようなものですので、
ガスを燃やして火を付けてお湯にするという仕組みの給湯器とは一線を画します。
これは災害時における二次災害である火災発生の危険性が少ないということです。
もちろんエコキュートだからといって災害時には火災の可能性が絶対にゼロになるわけではありませんが、
直接火を扱うわけではない仕組み上、あらゆる場面でその危険性は低いということです。
エコキュートを設置するお客様は、他の給湯器にはないこの圧倒的な安全性を買って、設置を決めるお客様も少なくありません。
3-3.CO2の排出量が少なくてエコ
上記2と同じ理由ですが、お湯を作るときに燃焼を伴わないのでCO2排出量が比較的少なくなります。
昨今世界中でCO2削減が叫ばれている中、普段と同じような生活をしているだけで家庭のCO2排出を少なくできるのであれば、国にだけではなく世界に貢献しているといえるでしょう。
毎月の光熱費が安くなり、火を使わず安全で、世界中で問題になっているCO2排出量削減のお手伝いができる。
これも、エコキュートの価値の中の一つです。
3-4.災害時に水を確保できる
そして、最も選ばれている理由は、上記4の災害時に利用価値が高いということです。
近年日本各地で起きている災害によって多くの国民は、日本国内のどこに住んでいても「災害は起きるもの」として生活をしなければならないとの認識を強める事態となりました。
エコキュートはその仕組み上、タンク内に水(お湯)を貯めて使います。この水は飲用ではないものの、災害時にも生活用水として使用できます。
ですので、エコキュートを設置していれば、災害時に比較的文化的な生活を維持するためにタンク内の水を使用することができます。
仮に、災害によってお住まいの地域の電気が止まったとしたら、エコキュートもそこから新たにお湯を沸かす事はできません。(タンク内のお湯が冷めてなければお湯が出る=暖かいシャワーなどに使える)
しかしながら、突然の災害に見舞われた際、水を数百ℓ確保できている場合とそうでない場合、明らかに復旧待ちの間の生活の質は変わります。
これが、近年エコキュートが多くの皆様に選ばれている最も大きなメリットでしょう。
4.まとめ:エコキュートが選ばれる理由
最後に、ここまでご紹介したエコキュートのメリットをまとめます。
・光熱費が安くなる
・燃焼を伴わないので安全
・CO2排出量が少ないのでエコ
・災害時に水を確保できる
・長い目で見るとかなりお得
エコキュートを設置するにあたって、些細なことでも早めに弊社にご相談いただければ、
お客さまがお抱えの多くの問題を解決できるようにさせていただきます。
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